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どうやらわたくしは異世界に転移したようです?②

病室で眠る娘の顔を見ながら、美紀江は深く安堵した。

所々、包帯で巻かれた娘には痛々しさがあるものの命に別状はない。
飛び降りた際、生垣に引っかかったため奇跡的に軽症だった。

医師の話では、自分のことを空想世界の公爵令嬢だと思いこんでいるようだが
意識を取り戻したばかりで錯乱しているのだろうのこと。だった。

「娘さんが屋上から飛び降りた。」

その言葉を聞いたとき、心臓がとびはねた。
アイロンがけを放り出して、乱暴にコードを引っこ抜き病院まで急いだ。


娘の顔を眺めながら暫く立つと、あの人は現れた。
しっかりと上下スーツを着込み、お昼時だというのに髪は丁寧にセットされたままだ。
汗ひとつかいていない顔で彼は、娘をのぞきこみ、鼻を鳴らした。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            
「どうしてお前がついていながら、こんなことになっているんだ?」

何も言えずきつく口を結ぶ。彼はその様子を見てさらに声を荒げる。

「学校から電話がはいったんだ。これで次の昇進はパーだ。どう責任をとるんだ。言ってみろ」

「・・・ごめんなさい。」

流石の彼も、娘が飛び降りたのに病院に行かないのはまずいと思ったらしい。
結局、一番気にしているのはそのご立派な外面だけ。

娘の心配なんてしていない。

その後も何か言っていたようだが、携帯に着信がかかるとバツが悪そうにそそくさと病室をでていった。
美紀江はまだ眠ったままの娘に手を伸ばし、包帯に巻かれた場所を優しく摩る。


「ごめんね、ごめんね。痛かったよね」


娘がこんな選択をしたのは自分のせいだ。



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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話⑥

婚活パーティーでライン交換した人とデートしてきました。

パーティー終わって、ひと悶着あった後、ラインが届いた。

名前をAさんとしましょう。
ラインの頻度は1日2往復くらい。

お昼と夜のデートどちらにしますか?と聞かれたのでお昼を選択。
初回デートで夜希望する方っていますか?
いかんせん、私の経験が少なすぎて疑り深くなってしまう。

お昼時でやや混んでいましたが、わざわざ予約しておいてくださった。有難い。

それぞれの自己紹介を改めて行う。

気になったのでマッチングした人とはどうなったのか聞いてみる。
Aさんからはラインを送っていない。
向こうからも送って来なかったとのこと。

えっ?私には最初からライン飛ばしてきたよね?

本当かなぁ。

お前には俺だけってか?

会話はあんまり盛り上がらなかったかも。
Aさんが普段、仕事ばっかりでテレビ見ないしインターネットにも触れないとのこと。
また本も読まないようで、時事ネタの話をふってもそれってなんですか?って聞き返されることが多かった。
失敗、失敗。

その日はそこで解散。
奢って頂いた。ごちそうさまでした。

二回目のデートをその日取り付ける。

結果から言うと、二回目で終了した。

その頃には、特に理由があるわけではないが一気に冷めてしまった。
やっぱり会話が盛り上がらなかったからかな。あと、向こうが妙に乗り気だった。
ラインの返信も1日ぐらいかかった。

直前まで返信来なくて中止か?と思っていた。

和食を頂くが、じっとこちらを見つめてくるので必死に目を合わせないようにしていた。
目を合わせたら告白が始まると思ったから。

何度かそうしているうちに食べ終わってAさんは諦めたようだ。
割り勘して帰宅。
デートの約束はしていないし、ラインも食事のお礼だけで止まっている。

多分、返信遅くなったから向こうも察してるんだろうな。
昔からこういう事が多い。
向こうからグイグイ来られると引いてしまう。
下心が透けて見えて全て気持ち悪く見える。
アラサーなのに何言ってんだという感じ。

自分のセクシャリティについて考え直した方が良いのかもしれない。

とりあえず今回はここで終わり。

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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話⑤

少し歩いた交差点付近で信号待ちをしている顔には少し見覚えがある。
ごめん、嘘ついた。
顔はあんまり覚えていなかったけど、男性の持っているペットボトルは婚活会場で全員に配られたのと同じだった。
おそらく、遅刻した9番さんか?
そんなことを考えていると、丁度目が合ってお互いにペコリと頭を下げる。
私に興味0の人だと知っているため、この人なら話しても大丈夫かということで目的地に着く途中まで話しませんか?と提案してみたらOKを頂く。


目的地まで近いし、人通りも多いし、ガリガリだし、変なことはしてこないだろうと調子に乗っていた。

「どの人を希望に書いたんですか?」と聞くと3人のうち、今回マッチングした2人の女性の番号を言っていた。

すべて回った結果、最初の席の女性が一番よかったらしい。

何度か参加しているようで、今回は参加人数が多すぎてマッチングしにくかった。と不満をいっていたけど
9番さんが遅刻したせいも少しはあるんじゃないかなと。

理由にもよるけど平然とデートとかでも遅刻してきそう・・・。
あとは人気女性を選びすぎなんじゃない?そのヨレヨレの服装なんとかしてから行った方が次につながりそうや。言わないけど!!

そんな事、話しているうちに目的地に近づいたので

「じゃあ、私はこれで・・・」と別れようとすると、とても意外そうな顔をされた。
じろじろと目的地の飲食店のメニューを眺める9番さん。

「えっ、このまま帰るけど、いいの??」

「・・・はぁ?」

「俺の事気になっているんだよね?奢ってくれるなら、付き合ってあげてもいいけど?」

「」

どうやら変な男性を引いてしまったようだ。私が自分に興味を持っていると思いこんでしまったようだ。


どういう思考回路をしたらそうなるんだ。しかも私も希望した男性を聞かれた時にお前の番号言ってないよね?忘れちゃってるのかな???
私が気になったのパーティーに参加した女性層の話であって断じて目の前にいるお前ではない。

と全てを吐き出したかったのだが、いかんせん店の前。
それにその後のことを考えると、思っている事を全て言ったら言ったで帰り道に襲われそうで言えなかった。

「結構です。興味ありません。」と勢いで入店。
店員さんに何名様ですかと聞かれ「1人です!!」と言い切った。
店の扉は常に開けっ放しだったから後ろにいる9番にもよく聞こえたことでしょう。

しばらく窓からこちらをチラチラとみていたけど入ってくる勇気はないようで暫くしたら居なくなっていた。

お気に入りの飲食店なんて教えるんじゃなかった。
こいつが知って店にくるようになったらどうしようと思ったけど
女性客の多い店だったので見るからに陰キャのこいつは1人では来られないだろうな。と嘲笑った。

これが私の精一杯。

そして、これからはマッチングしていない人と帰り道で一緒になったとしても、話しかけない事を心に決めた。

ありがたいことに他の人からも連絡先ももらったけど帰宅後、ハサミで切って捨てた。
同時進行する器用さは持ち合わせていない。特に9番さんの番号は細切れにしておいた。

その日の夜に1番さんからラインがきてデートに行くことになったけどそれはまた、後日。

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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話④

「5番さんとお兄さんです。」

「ええっ、そうなんですか!!お姉さんのことは人気なんだろうなって選んでませんでした・・・
あのもし、よかったらライン交換お願いします」

これはまさかのタナボタ。なら最初から選ばんかい!!
希望を避けられたことにモヤモヤしつつもライン交換できました!!
収穫できたものがあっただけでもヨシ!!!

パーティー後はちょうど夕食の時間だったので
マッチングしたらその男性と食べに行こうかと思っていたので少し残念ですが。

「帰ったらラインします!!」

「ありがとうございます。でもマッチングした方も待っているので早く行ってあげて下さいね~」
とお別れをする。
 
ぞろぞろと女性と男性が帰っていく。
男性に聞いた話だと女性参加者は30代が多く、仕事は事務職や工場勤務だそうな。
あと女性は友達と来ている人がいたね。3人組で帰っていった。
だれかがマッチングしたらどうするんだろう。

今回のパーティーは自分が何番人気か何番から希望されたか分かるらしくパーティー終わった後に封筒をもらった。
二番人気と書かれていた。
そこそこ希望はもらえたようだ。さすが、若さ。あと資格職。
若さは体型までも解決する・・・!!

というかぽっちゃり女子で私が二番人気は申し訳なすぎる。
ぽっちゃり女子の戦場で普通体系の私が参加して勝ち取るなんて、もし私がその立場だったならうちらの狩場に来てんじゃねーよって感じだし。
そう考えるとマッチングしなかったのは逆に良かったのか?
ちゃっかりラインは交換したけど。

次もこのパーティーに参加するかと聞かれたら絶対にしないけど!!

あのサイトからも二度と申し込まないわ

そんなことを考えながら、会場を後にして夕食を探しに行く。

すると、偶然にもパーティーに参加した1人の男性が佇んでいた・・・

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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話③

マッチング希望シートなるものをもらい、第三希望まで記入できたけど
私は第一希望に5番、第二希望に1番を書いた。
5番さんは関西弁が良かったのと1番さんは話が合ったから。

それとは別にアプローチカードという連絡先を書くカードも入っていたけどそれは書いていない。
そこまでの力は無かったし、正直ぽっちゃり好きは私を選ばないだろうと思っていた。

カップリングが決まるまでの時間で正面の1番さんとお話。

私「このパーティーで運命の出会いありましたか?」
1番さん「いやぁ・・・。でもお姉さんが一番綺麗だったので、絶対マッチングできると思いますよ!」
こいつ、めっちゃくちゃ褒めてくれるんやんけ・・・!と内心、ガッツポーズ勝ちを確定していた。

司会のお姉さんがニコニコしながら「今回は3組のカップルが誕生しました!!」
ぱちぱち ぱちぱちと会場に拍手が起こる。
(・・・まぁ。その内の1組は私なんですけど☆)

「まず5番さんと・・・●●さん!!」

残念ながら第一希望とはマッチングせず。

「次に7番さんと・・・●●さん!!」

あー納得。イケメンやったもんね。

「最後に1番さんと・・・」

はい、キタ!!ここ私!!

「●●さん!!!(知らない番号)」

・・・

・・・オワッタ( ^ω^)

発表が終わった直後、1番さんが
「あれ?お姉さんマッチングしましたか?」

「いぇ・・・残念ながら。」
何だ、こいつ煽っているのか?やんのか??

「そうなんですか!?もしかして選んでないとか?」

「いぇ、選びましたよ!!選んでマッチング出来なかったんです」

「どなたを選びました?」

嬉しそうに話す1番さん。私がマッチングできなのがそんなに嬉しいのか?

正直にいうのはマッチングしなかった身としては恥ずかしいが素直に伝えてみることにした。


どうせ、二度と合わないでしょ。
するとまさかの展開が・・・

→次回へ

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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話②

1、医療機器営業 30歳
関西から転職してきた。残業が多く一番年収が高かった。
そして私を会場で一番、綺麗だと褒めてくれる。ありがとうございます。
(この人は会場がもう一つあり、女性参加者がまだいることを知らない。)

2、サラリーマン 33歳
大乱闘が好き。

3、工場勤務 27歳
顔が濃い。まつ毛バサバサ。そして寝ぐせついてる。
会話しているとギラギラ髑髏のネックレスと目があう。

4、施設管理 31歳
施設管理って何やと思って聞いてみたら施設の水質を管理すると。
はぇーそんな職業もあるんやね。
話が理屈っぽくて退屈だった・・・。話を変えようとすると無理やり軌道修正される。
諦めて相槌をうつ人形になってた。

5、SE 30歳
塩顔男子。ぶかぶかのパーカー。
関西出身なので会話に方言が入り、方言萌えの私はニタニタしてた。

6、介護施設スタッフ 40歳
最年長。ハンディキャップ持ちで片目が失明。
年が離れすぎて会話が難しい・・・。
ドラゴンボールとかハンターハンターとかなんとか世代の重なるところで話を合わせる。
「僕たち話が合いますね~!!」
「・・・ニコッ」(そんなことねぇー!!)
あと席を移動する時に横の会場まで行くときに杖を使っていたので
思わず立ち上がって「大丈夫ですか。お手伝い必要ですか?」って声かけてしまった。
そんなつもりはなかったが、会場全体に優しさを見せつけていく~www
だれもがメモに必死すぎて誰も見てない~ww

7、自衛隊 27歳
黒マスクのイケメン。細マッチョ。
多分、会場で一番かっこよかったと思う。

直前に空きがでたみたいで初参加。男性は6000円だって。

8、携帯ショップ店員かつ中古ショップ経営 33歳
髪が黄色で体毛が白だったから聞いてみたらアルビノだった。
人生で初めて見たので興奮した。
この人はプロフィールカードにぽっちゃり以上の男子が好きと書いてあったので
早めにあきらめてアルビノの事と他の参加女性の事を聞いていた。

9、理学療法士 32歳
ここまで行くと疲れてしまってあんまり覚えてない。
遅刻してしまい最初の女性と話せなかったらしい。遅刻すんなよ。
ぽっちゃり好きなのかたびたび会場の女性を見渡すので
これ、私に興味ないなーって思って早めに見切り
「早めに次行ったら、ちょっとだけ話せるので頑張ってくださいね」とバイバイする。

以上9名でした!
まず身だしなみ!服は好きな服を着れば良いと思うよ
でもヨレヨレの服とか寝ぐせのついたままの髪型はなし!最低限の身だしなみはしてほしい
靴もボロボロのは止めてほしい。
髑髏のネックレスは中学生か輩ぐらいしかしてないと思うよ・・・。
体型は普通~やせ型が多い。

イケメンは当たり前だけど皆無。7番以外。
会話は女性慣れしていない人ばかりだと感じる。

あと6番さんに言いたい事があるんだけど
こんなところで探さない方が良いと思うよ!
ここは婚活パーティーであって健常者かつハイスペックな王子様を探している女性が多いの。私を含めて
言い方悪いけど健常者は当たり前なの。だからこの戦場で戦うのは圧倒的不利!
本当に探したいなら自分が有利になる場所で戦う方が100倍良い!
私が6番さんと同じ立場なら、弱者ビジネスとかで有名になった後にその周りから調達するね。 

次回はカップリング編  さて高見の見物な私はマッチングできたのか

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どうやらわたくしは異世界に転移したようです?

音楽が流れます

あぁ、もう全部嫌なんだ。

私の席だけがクラスからなくなっているのも

馬鹿だ死ねだ消えろの暴言にまみれた教科書を見るのも

お母さんの作ったお弁当をゴミ箱に捨てられたのも

トイレの便器を舐めさせられたことも

食事に下剤を盛られ『下痢女』と罵られたことも

個室に閉じ込められて使用済みのソレを投げ込まれ頭から白濁液を被ったことも


もう、嫌だ!嫌だ!!!!嫌だ!!!!!!


「かのか、お前は優しい人になりなさい。決して人を憎んではいけないよ。そうすればみんなが助けてくれるから」

昨年、亡くなったおじいちゃんの最後の言葉だった。

おじいちゃん、私
優しい人になんて、なりたくなかった
そうじゃなきゃ、いじめられることなんて無かったのに

最初は後悔。
あの時、あの子を庇わなければよかった。
そうしたらターゲットが移ることはなかった。

セーラー服に身を包んだ少女は裸足で歩き始める。

肌を伝ってひやっとした感覚に襲われる。
あまりにも冷たかったので、より一層に死を間近に感じた。

今は2限目の授業中。
たくさんの人に印象付けられるように、あえてこの時間を選んだ。
眼下には誰もいないグランドが広がっている。

自室に用意してきた遺書にはこれまでのいじめの経緯を詳細に書き残してある。

後ろ指を指されながら生きるっていうのがどれだけ苦痛なのか
これだけ苦しめておいて、あいつらだけが幸せなんて許さない。
私をいじめたことを後悔しろ!!!!!!!

次に怒り。
どうして自分だけがこんな目に合うのか。
絶対に許せない。許してはいけない。

少女 かのか は屋上から身を投げ出した。

これで終わるんだ。

最後に芽生えた感情は安堵だった。
ようやく苦しみのない世界に行ける。そう確信したかのかは目を閉じた。


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少し鼻につくツーンとした香り。
こんなお香を焚いたかしらと少女は目を覚ます。

見慣れぬ薄ピンクのネグリジェ。
フリルやリボンなどが一切ついていない簡素なデザインだ。

こんなネグリジェも見たことない。と嬉しそうに着心地を確かめていく少女

シンプルなデザインを好むこの少女には、昨今流行りの豪華なものはお目にかなわなかったらしい。

ツルツルとした感覚は東洋の絹かしら?
羽根みたいに軽いのね!

しかも前開きとは画期的!!
これならメイド達に手伝ってもらわなくてもすぐ脱げるわね!

そういえばそのメイド達があいさつに来ない。
格式高い公爵家へ勤めているメイド達は皆、勤勉であり職務を怠ることなどあってはならない。
変わったカーテンで包まれているとはいえ、向こう側は僅かに透けている。

よく見ればこの場所にも馴染みがない。一体何が起こっているのか。
幼い頃に読んだ心をくすぐられるような冒険小説を思いだしながら、手を伸ばす。

しかし目の前に現れたのは伝説の海底帝国や空想上のドラゴンではなかった。
そこにいたのは変わった格好をした中年女性だった。目を見開き驚いたような顔をしている。

驚きたくなるのはこちらですわ。
溜息をつきながら少女は目の前にいる中年女性に何か知っているのか問おうと口を開けたところだった。

「お前、ここはどこだかー」

「かのか!!心配したのよ!!」

急に抱きつかれ、不意に言葉を失った。

わたくしに抱き着いた…!?この、わたくしに?

ワナワナと怒りで身体が震えだす。

「あなたは一体、誰なんですの!!この私に許可なく触れるとは!!」

「だれかこの狼藉者を追い出してちょうだい!」

感情を露わにした尖り声で叫ぶと、女はその場で泣き崩れてしまった。

騒ぎに気づきなんだなんだと人が集まり出す。
どれも見たことがない使用人ばかり。
一部の使用人に至っては、このわたくしを抑えつけてきた。

なんて、なんて、無礼な!

だって、わたくしは

「控えなさい!わたくは公爵家令嬢のエステル・カステージョですわよ!!!」







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27歳薬剤師が婚活パーティーで失敗した話

お仕事を辞めて暇になった私は彼氏を探しに婚活パーティーに参加してみることにした。

私はこれまでに数回のパーティーに参加したことがある。

自治体のサイトから同世代婚26-40歳に参加したのに
当日、場所を確認したら同世代婚ぽっちゃり女子×おっとり男子って文章が追加されてたんですよ。
もうね、頭の中???よ。

もう一回自治体サイトで確認したらやっぱりそんな文章かいてない
スクショをとって保存。
これって契約違反だよね?
なぜ、わざわざ普通体系の私がアウェーな場で戦わないといけない?

26歳-からのパーティーを選んだのも年齢で優位に立てるから。
何回か参加したことがあるけど男性は年齢と容姿で女性を選んでいる。
ならば、最善を尽くすのは当たり前。
自分が一番若くうつるように策略を立てる。
なのに、ぽっちゃり女子だと・・・!?
つまりこの会場にはぽっちゃり女子好きな男性しかこないじゃん・・・。
普通体系の私には超絶、不利!!!

でも、もしかしたら同じ場所で会場が2つある可能性を信じて向かってみる。
陰キャ女性には主催者に電話で確認するなんて方法は頭にないのだ。

会場は当然1つだけ。騙された!もう二度とあのサイトから応募することはない。
受付で本人確認をされるも何も言われなかった。
おかしいと思わんのか?もしかして私ってぽっちゃりなのかなと思いつつ、参加料を払って会場入り。

今回のパーティーは回転式だった。
そこには先に1人の女性参加者が席に座っていた。

もちもちボディーが愛らしく可愛らしい方だった。

やってしまったー!!電話すれば良かった・・・と思いながら、もう取り返せない1000円のことを嘆きつつ、プロフィールカードを記入していく。
ここまで来たらしょうがない。むかつくけど本当に。

と腹をくくり少しでも爪痕を残そうと
行きたいデート場所を二重線で消して今日の失敗にして本日の出来事を記入。

回転式のパーティーなんて目立ってナンボの世界。
年齢しか自信がなかったので27を枠ギリギリまで大きくして記入。
後は適当に男性に拾ってもらいやすい話題を埋めていく。

私はゲーム、漫画に詳しいオタクなのでその方面は強い。
あとは某少年サッカー漫画の関係でリアルサッカーもみていたので、いける。

この時には人も集まりだしていた。
もちろん、ぽっちゃり女子が。男性はむしろ痩せている方が多かった。

これは後述するが
ぽっちゃり女子が自分をありのままで優しく受け止めてくれるようなことを期待している男性が多いように思えました。
それは偏見だからね!!ぽっちゃりだから優しいなんて!!考えが甘すぎるよね
中にはそういう人がいるかもしれませんが、婚活パーティーに参加する女性は私も含めて白馬の王子様のような男性を求めているんですからね・・・

次回はそんな参加男性を書いてきます。